安星の訣
title: 定十二宮訣（十二宮を定める訣） description: 紫微斗数における十二宮の位置を決定する方法であり、命盤の基本的な枠組みを決定します。
定十二宮訣（十二宮を定める訣）
概要
定十二宮訣は、紫微斗数における十二宮の位置を決定するための方法です。十二宮はそれぞれ人生の異なる側面を表し、命盤の基本構造を形成します。命宮を起点として、他の十一宮がどのように配置されるかを定めるこの方法は、命盤構築の基本ステップです。
基本原則
紫微斗数の十二宮は以下の原則に基づいて配置されます：
- 命宮中心: 命宮を起点として、他の宮位が時計回りに配置されます。
- 十二宮の連続性: 十二宮は連続して配置され、それぞれが人生の特定の領域を象徴します。
- 対宮の法則: 対角に位置する宮は互いに関連し合う領域を示します。
十二宮の配置方法
基本配置
命宮を決定した後、以下の順序で他の宮位を配置します：
- 命宮: 人の運命の中心、人格、人生の全般的な運勢
- 兄弟宮: 兄弟姉妹、親族関係、人間関係の初期段階
- 夫妻宮: 結婚、パートナーシップ、協力関係
- 子女宮: 子供、創造性、プロジェクト
- 財帛宮: 財産、収入、物質的資源
- 疾厄宮: 健康、病気、困難
- 遷移宮: 旅行、移動、変化
- 交友宮: 友人、社会的ネットワーク、助力者
- 官禄宮: キャリア、社会的地位、公的認識
- 田宅宮: 不動産、所有地、家庭環境
- 福徳宮: 内面的幸福、隠れた財産、精神的資源
- 父母宮: 親、権威者、伝統
配置の手順
- 命宮の特定: 安命身宮訣によって決定された命宮を起点とします。
- 時計回りに配置: 命宮から時計回りに順番に他の十一宮を配置します。
例えば、命宮が申宮（西方）の場合：
- 命宮：申宮
- 兄弟宮：酉宮
- 夫妻宮：戌宮
- 子女宮：亥宮
- 財帛宮：子宮
- 疾厄宮：丑宮
- 遷移宮：寅宮
- 交友宮：卯宮
- 官禄宮：辰宮
- 田宅宮：巳宮
- 福徳宮：午宮
- 父母宮：未宮
十二宮の意味と解釈
各宮位は人生の特定の側面を表します：
| 宮位 | 象徴する領域 | 関連する事項 | |------|------------|------------| | 命宮 | 人格、運命 | 性格、外見、全般的な運勢 | | 兄弟宮 | 兄弟姉妹 | 兄弟姉妹関係、初期の社会関係 | | 夫妻宮 | 結婚 | 配偶者、パートナーシップ | | 子女宮 | 子供 | 子孫、創造性、プロジェクト | | 財帛宮 | 財産 | 収入、物質的資源、経済状況 | | 疾厄宮 | 健康 | 病気、困難、障害 | | 遷移宮 | 移動 | 旅行、住居変更、人生の変化 | | 交友宮 | 友人 | 社会的ネットワーク、協力者 | | 官禄宮 | キャリア | 職業、社会的地位、名声 | | 田宅宮 | 不動産 | 居住環境、所有財産 | | 福徳宮 | 内面的幸福 | 隠れた才能、精神的資源 | | 父母宮 | 親 | 上司、権威者、伝統的価値観 |
理論的根拠
この配置方法は、中国古代の宇宙観と人間の生活サイクルの対応関係に基づいています。十二地支の循環と人生の様々な側面が対応関係にあるという考え方が基礎となっています。
応用と注意点
- 宮位の相互関係: 対宮（命宮と遷移宮、財帛宮と官禄宮など）は互いに影響し合います。
- 星との関係: 各宮位に配置される星によって、その宮位の特質や運勢が詳細に解釈されます。
- 四化星の影響: 四化星（化禄、化権、化科、化忌）の配置によって、各宮位の性質が変化します。
結論
定十二宮訣は紫微斗数命盤の基本骨格を形成する重要な手順です。十二宮の正確な配置は、命盤の全体的な解釈の基礎となり、人生の様々な側面における運勢を読み解くための枠組みを提供します。